古森(ふるもり)の図書室

森の奥に居場所を探して...

森の音の中に

暑い夏が続いている。
今年は梅雨入りも梅雨明けも早かった夏、もう何日も夏の暑さを堪能しつくした!
・・と思ってしまう私は、実は夏が苦手だった。今までは・・
 
ん? では、今は違うのか?
というと
 
そう、今度の家に引っ越してから、家の周りの自然に恵まれ
夏になると鳥や虫たちの声が(ことに夏は、虫の音が多い!)
とても賑やかで
 
そして、それが山の斜面に響く時に
ずっとずっと奥深くまで音が進んでいくのがわかる・・というか・・
音の響きに、ずっと奥行きを感じる・・というか・・・
 
なかなか、上手く表現できる術が思いつかないのだけど;;;
 
とにかく、街の中の、何もかも四角く囲まれた空間(ビルや建物の外壁など)
に、居た時よりも、
 
ずっと・・・虫の音の響きが・・・心地よい!・・・ことに、気がついたのだ。
 
あの・・「うるさい!」 と思っていた、クマゼミの合唱でさえ、
山の斜面に生きている樹木たちの間を通り抜ける音には
オーケストラと言ってもよい程、聴き入ってしまえる、響きがあるのだ。
 
あれは・・・四角いビル、直角をなす外壁に跳ね返って響く時とは、
随分と違う、音の反響の仕方が・・あるのだろうか。。。?
 
クマゼミの合唱ですら、心地よく感じられる、この場所。
(もしかしたら。。日常の労働の合間の、ホッと 一息つく、休憩の時間に聴くから。。かも?)
 
朝の まだやっと明るくなりはじめた頃、
日の出の時間より前?・・か、ちょうどその頃?
そして、夕暮れの(こちらも・・時間帯をよく観察してみると、日没の時間に、ほぼ合っているのも不思議だ。)
ひぐらしの鳴く声は・・・美しい。
 
あの音色は・・なんて心に沁み入るのだろう。。と思うほどに
ん? もしかして、こんな風に感じてしまうのは、
自分の好きなジャンルの あの、「短調」(マイナー)の音階と似ているからなのか?
 
なんだろう? ラ? ・・でもないか。 レ? それとも・・半音階の ミ?
 
・・・そんなの、何でもいいだろう・・・
美しい音色だと感じさえすれば、それでいい。
 
夜、すっかり暗くなってからも
ジィーーーッ、ジッ!・・・とか聴こえてくるのは・・キリギリスか何かだろうか。
 
昼間の小鳥たちの声も、木々の高いところから聴こえてくると
またこれも、夢の中に入ったようで
目を閉じて聴き入ってしまいたくなる。
 
森の近くに居ると・・自然の中の 「天然の音楽」に聴き入ってしまう。
 
C.W.二コルさんがアファンの森に作った、「サウンド・シェルター」に籠って
周りの音を聴きながら過ごす時間が楽しみだ、という話も、
とてもよくわかる気がしてきた。