古森(ふるもり)の図書室

森の奥に居場所を探して...

名前の故郷?

地図を観たり、小説を読んだりしていると、ふと気になる固有名詞が目に留まる。
そして、思いだしてしまう。
 
そういえば・・・なんか不思議な(不可解な?・・と自分的には感じることも。。)名前なのだよなぁ。。
なんで、どうして??
 
それは 生まれた時からの宿命である、自分自身が身にまとっているともいえる
家の名字も、だし・・
また、親や親せきの名前や・・
はたまた、結婚した先の名字もそこに加わって
 
よくある名字とは違って、学校のクラスの中でも、1人として同姓の子に出会ったことがない。
そうなると、不思議がって
「名前(名字)」という固有名詞の経歴を辿ってみたくなるのも、
ごく自然ななりゆきであろう・・と思うのだ。
 
その「名」の故郷を探してしまう。。。
 
そして、「あった! 。。ここに。 あ。こんなところにも。」
 
なんて見つけようものなら
そこからまた、「そこへ至るまでに辿ったルート」を追いかけてみてしまう。
 
地図の上で、また色々な書物や記事などから得られる「歴史」を辿って・・・
 
しかし、
そういう 「文字や図面上のルート」で遭遇する他にも、
意外なところで「出会う・見つかる・偶然にも遭遇した!」・・という時も、あった。
 
 
・・・・・・・
 
何度か、転勤の度に変わった住まいの場所、その地域から
 
意外にも、東日本(北陸と東北)がルーツだとばかり、思っていた父方の姓と同じ地名を
西日本で見つけたことが何度か・・
しかも、その川のある場所には・・・父方の親戚の喋り方とソックリ似ている方言が存在した。
 
点々と・・・そう、飛び地の様に
同じ名前の 川 が あった。
 
よく見れば・・・そこには 「日本海」という海での 繋がりが??
 
昔の人々は 船で移動することが多かっただろう。
今よりも、もっと川の水量も多かった時代、
そして
今のように鉄道や車の道路も発達してなかった時代には
船で川を下り、それから海を船で行き来して・・・
 
だとすると、この点在する同じ地名(川の名前)も
この様にして移動していった祖先の軌跡かもしれない。
 
。。。。。。
 
 
それから
 
そう、ちょうと今頃の季節だったか、
用事があって訪れた、初めての土地。
何も知らぬままに、その土地の観光地を巡り、
有名なお城も見学し、
そして街中を歩き・・・
 
その時は、何もまだ気付いては いなかったのだが・・
今年になって発覚した、
我が家の名前の先祖・・・
 
結婚先の義父は養子だったので義母がその名字の主かと思いきや、
話によると、
子供の居ない先祖のところへ、義母も養女として入籍したのだと教えられた、
その名字の先祖の故郷の地名が発覚したのが、今年の夏だった。
 
なのに
その数年前に、偶然・・・そこを訪れる用事があって旅行に出かけ、
お城を見学などした後で
その街中を歩いていたのだ。
 
その時は、何も知らずと・・・御先祖さまが昔、暮らしていた町の通り筋を歩いていたのだった。。。
 
 
 
そして・・・地図を眺めていたら、気がついた。
その街中から 東へ少し行くと
 
あった!
 
この、珍しい読み方をする名字と同じ、読み方も同じ 地名が。
 
私の父方の方は 「川」がつく名字だけど
こちらの御先祖さまの方は 「山」がつく名字。
 
そして・・その地名の ずっとずっと先を観てみると
 
あの、雄大な火山があり、
ちょうどその火山を背景にして朝日が昇る位置に、その地名が あるのだった。
 
 
・・・ここが?
いや、もしかしたら、他にもあるのかもしれない。
と、地図や地名を探すのに夢中になっていたら
 
もうひとつ、見つけた。
そちらの方が、もっと大きい町の地名だった。
 
意外なことに
(しかし、そうそう自分と関連のある土地ばかりでは、ないだろうから不思議ではないか。)
今まで関連のあった土地とはずっと離れた、そこは東日本の太平洋側だった。
  (あとから気付くと、日本海側と地形の上での大きな関連があったのだが。 フォッサマグナという・・)
 
そして
やっぱり、その地名の先を観てみると
 
火山だ。
これはこれは・・・・日本の故郷と言うべき?
美しい雄大な火山。
 
を、
不思議な事に、こちらはその火山を背景に夕陽が沈む位置にある町の・・地名だった。
 
 
・・・・・
 
ただ、同じ読み方の地名。
というだけで、もしかしたら我が家の祖先の名字とは別に関係も、無いのかも・・しれない。
 
が、
けれど、、
でも。。。
 
なんとなく嬉しかった。
今まで、
「珍しい読み方、いつどこで呼ばれても正確な読み方で呼ばれたことが非常に少ない名字」
というコンプレックスに似た思いに悩まされていたのが、
 
そうか。
こんな美しい火山の ふもとに それを見上げる形である地名が。。。
同じだなんて、
なんとなく、嬉しくなった。
 
そして、そこは湧水も美味しいところだと出ていたのも、またひとつ、嬉しかった。
 
 
 
。。。。。
 
 
もうひとつ、書き記して おきたいことが あった。
 
 
私の実家の父方の方は・・
 
「川」のある地名、そこでは
不思議なことに 東北(北陸?)の川と 西の山陰にある川との共通するものに
 
翡翠 があった。
古代には貴重がられていたという、美しい石の産地と
そして、古代、その翡翠を必要としていた出雲との行き来が
あった、その
日本海を行き来する船が
父の祖先の名字をも、西の方へ運んでいたのかも・・しれないな。。
 
などと思いつつ
出雲を代表する川の支流のひとつ、ではあるが
 
父方の名字を、その川に見つけられたのが、
 
またひとつ、嬉しかった。
 
。。。。。
 
 
 
 
なんということもない、「ただの偶然」かもしれないけれど
でも、この発見によって
今までなんとなくコンプレックスを感じていた、「我が家の祖先の名字」も、
 
なかなか、いいじゃないか。
 
今まで、呼ばれる度に、「いぇ、そうじゃなくて、こう読むのです。」と
いちいち訂正するけど、
でももう、落ち込まなくても、いいじゃないか。
うん。
 
 
 
と、気持ちが落ち着いたところで、
ここへ書き留めておこうと思った。